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4‐2‐3‐1―サッカーを戦術から理解する / 杉山 茂樹

2009/07/27

ずっと前からサッカーの戦術について興味を持っていた。
どのフォーメーションにはどのような意味があるのか。
選手交代のタイミングはどのように決めるのか。
監督はどういった視点で試合を観て何を指示するのか。

この本では、著者の試合観戦経験をもとに、
欧州のチームや日本代表のフォーメーションや選手交代が
試合結果にどのような影響を与えたかについて書かれてる。

読後の感想としては、監督すごいな、フォーメーションすごいなと
これまで考えたことのなかったサッカーの見方が書かれていて面白いんだけど、
文字に書かれたフォーメーションを想像することが基本なので、
想像しすぎて疲れて途中からちょっとつらくなってくる。
サッカーは映像で観戦するのが一番だとも思った。

以下記憶に残った点。

・ジャイアントキリングに偶然はない。確かな理屈に裏付けられた必然がある。
 とりあえず僕はいま、無尽蔵に存在するサッカーの魅力のなかでも、
 小が大を倒す番狂わせの痛快さに心を奪われている。
 ⇒サッカーの醍醐味だと思う。同感。

・打倒ブラジル。
 欧州人の根底に流れているのは、選手が圧倒的な個人技を備えているブラジルを倒すことにある。
 「個人技の南米、組織の欧州」とは、日本でも大昔から言い続けられている言葉だが、
 実際に欧州を取材して回ると、欧州の特徴を「組織」という日本語で括ることに抵抗を覚えた。
 一言でいうなら「戦術」だろう。広範な意味を持つ「組織」より、
 サッカー的であり明快な言い回しだ。

・「中盤を制するものが試合を制す」とは、昔から語り継がれてきた、
 いわばサッカー界の格言のようなものだが、
 それがいまや「サイドを制するものは試合を制す」に変化した。

・フランスワールドカップに臨んだオランダ代表について語ったヒディング監督の言葉。
 「選手選考をする上で、重きを置いたのはユーティリティ性だ。
 同じ技量なら、複数のポジションをこなせる選手を優先した。
 メンバーチェンジの幅が広がれば、采配の選択肢はおのずと増える。」

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